変形性股関節症の症状についての説明
このページでは股関節についてさらに詳しく解説します
股関節の痛み、はじめは腰の違和感からかもしれません
股関節の不調といっても、症状の出方には段階があります。
多くの方は、最初ははっきりとした「股関節の痛み」としてではなく、次のような感覚から始まっていることが少なくありません。
- 腰のあたりに違和感や重だるさを感じる
- 股関節がなんとなく変な感じがする、たまに引っかかるような痛みがある
- 動かしたときに股関節にチクっとした痛みを感じる
- 体重をかけた時に痛く、歩くのがつらくなる
このように、初期のサインは軽い腰痛や違和感として表れ、その後股関節に本格的な痛みが出てくるというケースが多くあります。
腰と股関節はつながっています
〜 骨盤のバランスがカギ 〜
股関節は、「骨盤」と「太ももの骨(大腿骨)」で構成される関節です。
そのため、骨盤の動きやバランスの乱れが、直接的に股関節の働きに影響してきます。
腰の違和感は、「骨盤の可動性」や「左右バランス」の崩れから起こりやすく、
その骨盤の不安定さが次第に股関節に伝わり、関節への負担となっていきます。
そして、関節に対して”正しい方向からの荷重(重力のかかり方)”ができなくなると、
股関節の動きがスムーズでなくなり、痛みや違和感が徐々に強くなっていくのです。
放っておくと、変形が進行することも…
正しい歩行や姿勢が保てないまま放置してしまうと、
股関節の中で潤滑が失われ、関節の変形が進んでしまうことがあります。
そうなると、
「立ち上がるのがつらい」「長時間歩けない」「座るのも痛い」
といった、日常生活にも支障が出てしまいます。
ですが、このような状態も早めに対処すれば、悪化を防ぎ改善する可能性が十分にあります。
小さな違和感のうちに、ケアを始めましょう
「ただの腰痛だと思っていた」
「年のせいかなとあきらめていた」
そんな声をたくさん聞いてきました。
でも実は、それが股関節からの最初のサインだったということも多いのです。
痛みが強くなる前に、
体の土台である「骨盤」や「仙骨」の動きを整え、
関節に正しい力のかかる状態をつくることで、股関節への負担はぐっと減らすことができます。
何歳からでも、体は変わっていきます。
「今のうちにできること」、始めてみませんか?
股関節の痛み──本当の原因とは?

股関節の痛みは、単なる「使いすぎ」や「老化」では片付けられない、もっと深い根本原因があるケースが少なくありません。当院では、構造医学の視点から股関節痛を捉え、「なぜその痛みが今、起きているのか?」を重視して原因を探ります。
実は、股関節痛の原因は過去の生活習慣や体の使い方に潜んでいることが多いのです。以下に、よくある原因をご紹介します。
【1】股関節がうまく成長できなかった(成長刺激不足)
病院で「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」と診断される方がいます。これは股関節の受け皿(臼蓋)が浅く、骨頭を十分に支えられていない状態です。
一般的には「生まれつき」とされることが多いですが、構造医学の視点から見ると、乳幼児期〜成長期にかけて必要な動きや刺激が不足していたために関節が正しく発達しなかった可能性があります。
- 赤ちゃんのときにしっかりハイハイをしたか
- 子どもの頃にしっかり歩いたり外遊びをしていたか
このような身体発達の基礎となる動作経験が不足していると、関節構造が未発達になりやすく、将来的に痛みの原因となるのです。
【2】女性ホルモンの変動期による股関節の脆弱化
女性には、ホルモンの変化により股関節が不安定になりやすい3つの時期があります。
- 初潮期(10代)
- 出産期(20〜40代)
- 閉経期(50代以降)
これらの時期に、適切な運動や歩行を行っていないと、股関節に過度なストレスがかかりやすくなります。
| 初潮期 | 激しい部活動や転倒が多かった |
| 出産期 | 長期間あまり歩かなかった |
| 閉経期 | 柔軟性を求めるヨガなどで過負荷がかかった など |
特に、歩行不足や過度な柔軟運動による関節の不安定化が、症状の引き金になることがあります。
【3】過去のケガがもたらす左右バランスの崩れ
「昔足をケガしたけど、もう治ったから関係ない」と思われる方も多いかもしれません。しかし、構造医学では、過去のケガによる体の使い方のクセやアンバランスは、年月を経て痛みの原因になると考えます。
片足をかばって歩くことで、反対側の股関節に過剰な負荷がかかる──まるで、片方のタイヤが小さい車を走らせているような状態です。小さなズレが長期的に関節を摩耗させるのです。
【4】歩行不足と股関節の潤滑障害
股関節は、ただ守るだけでは健康になりません。正しい方向からの荷重刺激を受けて初めて、関節内部から「関節液(潤滑液)」が分泌され、滑らかな動きが維持されます。
しかし、歩く機会が減り、関節への刺激が少なくなると、潤滑が失われ、関節が“サビた”ような状態になります。その結果、関節内に熱がこもり、慢性的な炎症や変形(変形性股関節症)を促してしまうのです。
股関節は「かばう」よりも、「正しく使う」ことが大切です。

院長:吉野 多統(まさのり)
鍼灸師として10年以上、構造医学を軸に歩行改善をサポートしています。
痛みを抑えるだけでなく、「将来も歩ける体づくり」をご一緒に目指しましょう。
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