変形性膝関節症の解説

変形性膝関節症とは?原因・症状・医療機関での対応・日常生活の注意点

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が少しずつすり減り、膝の痛みやこわばり、動きにくさが出てくる状態です。
中高年以降に多く見られ、特に女性に多い傾向があります。
病院で「軟骨がすり減っています」「変形性膝関節症ですね」と説明を受け、不安を感じている方も少なくありません。

膝の痛みは、はじめのうちは立ち上がりや歩き始めだけに出ることがあります。
しかし、進行すると階段の上り下り、正座、長時間の歩行など、日常生活のさまざまな動作で痛みを感じやすくなります。

ここでは、変形性膝関節症の原因・症状・医療機関で行われる一般的な対応・日常生活で気をつけたいことについて解説します。

目次

変形性膝関節症とは

膝関節は、太ももの骨である大腿骨と、すねの骨である脛骨、そして膝のお皿である膝蓋骨で構成されています。関節の表面は軟骨で覆われており、歩く・立つ・しゃがむ・階段を使うといった動作の際に、クッションのような役割をしています。変形性膝関節症では、この軟骨が長い年月をかけて少しずつすり減り、関節の隙間が狭くなったり、骨の縁に骨棘と呼ばれるトゲのような変化が出たりします。また、関節を包んでいる滑膜に炎症が起こると、膝が腫れたり、水がたまったりすることがあります。一般的に、すり減った軟骨が自然に元通りに再生することは難しいとされています。
そのため、変形性膝関節症では、痛みの程度だけでなく、膝にかかる負担や日常生活での動作にも目を向けることが重要になります。

変形性膝関節症でよく見られる症状

変形性膝関節症では、次のような症状がよく見られます。

  • 立ち上がる時に膝が痛い
  • 歩き始めに膝がこわばる
  • 階段の上り下りで膝が痛い
  • 特に階段を下りる時に不安がある
  • 正座がしにくい
  • しゃがむ動作がつらい
  • 長く歩くと膝が重だるい
  • 膝が腫れる
  • 膝に水がたまりやすい
  • 膝が伸びきらない、曲げにくい
  • O脚が進んできたように感じる
  • 膝の内側が痛い
  • 膝が不安定に感じる

初期では、動き始めだけ痛みがあり、しばらく動くと楽になることがあります。
そのため、「少し休めば大丈夫」「年齢のせい」と見過ごされやすい段階です。

症状が進むと、痛みが続きやすくなり、階段や正座、歩行にも支障が出やすくなります。

進行段階ごとの症状

変形性膝関節症は、状態によって初期・中期・進行期に分けて考えられます。

初期

初期では、立ち上がりや歩き始めに膝の違和感やこわばりを感じることがあります。
痛みは軽く、しばらく動くと楽になることも多いため、日常生活に大きな支障は出にくい段階です。
ただし、この時期から膝に負担のかかる動作や生活習慣が続くと、症状が進行していくことがあります。

中期

中期になると、階段の上り下り、正座、しゃがみ込みなどで痛みがはっきり出やすくなります。
膝の可動域が狭くなり、曲げ伸ばしがしにくくなることもあります。
また、滑膜の炎症により、膝が腫れたり、水がたまったりすることもあります。
この時期になると、痛みを避けるために歩き方が変わり、腰や股関節、反対側の膝に負担がかかる場合もあります。

進行期

進行期では、膝の変形が強くなり、日常生活に大きな支障が出ることがあります。
歩行距離が短くなる、階段がつらい、正座ができない、膝が不安定に感じるなどの症状が出やすくなります。
痛みや不安から外出の機会が減ると、筋力や体力の低下にもつながりますので、症状が強い場合は、医療機関で詳しい検査を受け、必要な対応について確認しておくことが大切です。

変形性膝関節症の主な原因

変形性膝関節症には、さまざまな要因が関係します。
一つの原因だけで起こるというよりも、年齢、筋力、体重、脚の形、過去のケガ、生活習慣などが積み重なって発症することが多いとされています。

加齢

年齢を重ねると、軟骨の弾力性や関節周囲の組織の働きが低下しやすくなります。
その結果、膝にかかる負担を受け止めにくくなり、軟骨のすり減りや関節の変化につながることがあります。

筋力低下

膝を支える筋肉、特に太ももの前にある大腿四頭筋の働きが低下すると、膝関節が不安定になりやすくなります。
筋力が低下すると、歩行や階段動作の際に膝へかかる負担が増えやすくなります。

体重の増加

体重が増えると、立つ・歩く・階段を使うといった動作の中で、膝にかかる負担も大きくなります。
体重の増加がある場合は、膝への負担を考えるうえで、生活習慣を見直すことも一つの方法です。

O脚・X脚など脚の形

O脚やX脚など、脚のラインに偏りがあると、膝の内側または外側に体重が集中しやすくなります。
日本人ではO脚傾向により、膝の内側に負担がかかりやすいケースが多く見られます。
膝の内側が痛む方や、O脚が進んできたように感じる方は、脚の形と膝への荷重の偏りを確認することが大切です。

過去のケガ

過去に半月板損傷、靭帯損傷、骨折などのケガをしたことがある場合、その後に膝関節へ負担がかかりやすくなることがあります。
若い頃のスポーツや事故によるケガが、時間を経て変形性膝関節症につながることもあります。

生活習慣や仕事での負担

しゃがみ込み、立ち上がり、階段の上り下り、重い荷物の運搬などが多い生活では、膝に負担が積み重なりやすくなります。
また、長時間の立ち仕事や、片側に体重をかけるクセなども、膝への負担に関係します。

女性に変形性膝関節症が多い理由

変形性膝関節症は、女性に多く見られる傾向があります。その理由としては、

  • 男性に比べて筋肉量が少ない傾向がある
  • 閉経後にホルモンバランスが変化する
  • 骨盤や股関節、膝の角度の影響を受けやすい
  • O脚傾向が強くなる場合がある
  • 家事や立ち仕事などで膝に負担がかかりやすい

などが考えられます。

特に中高年以降の女性では、膝の痛みを「年齢のせい」と考えて我慢してしまうこともあります。
しかし、早い段階で膝の状態を確認し、日常生活での負担を見直すことは大切です。

変形性膝関節症の診断

変形性膝関節症が疑われる場合、医療機関では問診、視診、触診、画像検査などを行います。

問診

いつから痛みがあるのか、どの動作で痛むのか、腫れや水のたまりがあるか、過去にケガをしたことがあるかなどを確認します。

徒手検査

膝の曲げ伸ばし、痛みの場所、腫れ、関節の動き、不安定性などを確認します。

画像検査

レントゲン検査では、関節の隙間の狭さ、骨の変形、骨棘などを確認します。
必要に応じてMRI検査が行われ、半月板や靭帯、軟骨の状態を詳しく確認することもあります。

膝の痛みには、変形性膝関節症以外にも、半月板損傷、靭帯損傷、関節リウマチ、痛風、感染症などが関係する場合があります。
急な腫れや強い痛み、熱感がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

医療機関で行われる一般的な対応

変形性膝関節症では、症状の程度や生活への影響を見ながら、保存療法を中心に対応が検討されることがあります。
薬物療法、運動療法、注射、装具療法などが選択されることがあります。

薬物療法

痛みや炎症が強い場合、内服薬や外用薬が使われることがあります。
痛みや炎症を和らげる目的で用いられ、日常生活や運動療法に取り組みやすくするために使われることがあります。

運動療法

変形性膝関節症では、膝を支える筋力を維持することが大切です。
特に、大腿四頭筋の強化や関節可動域を保つ運動が行われることがあります。
ただし、痛みが強い時に無理な運動を行うと、かえって膝に負担がかかることもあります。
運動は、痛みの程度や膝の状態に合わせて行うことが大切です。

ヒアルロン酸注射

膝関節内にヒアルロン酸を注射し、関節内の環境を補助する目的で行われることがあります。
効果の感じ方には個人差があるため、医師と相談しながら判断されます。

物理療法

温熱療法などにより、膝周囲を温め、こわばり感への対応として行われることがあります。

装具療法

足底板、インソール、膝装具などを使用し、膝にかかる荷重の偏りに配慮することがあります。
O脚やX脚など、脚のラインによって膝の内側や外側に負担が集中している場合に検討されることがあります。

手術療法

保存療法で十分な効果が得られず、日常生活への支障が大きい場合には、手術療法が検討されることがあります。
代表的な手術には、

  • 関節鏡手術
  • 骨切り術
  • 人工膝関節置換術

などがあり、手術の適応は、年齢、活動量、変形の程度、痛みの強さ、生活への影響などを総合的に判断して決められます。

日常生活で気をつけたいこと

変形性膝関節症では、日常生活で膝にかかる負担を減らす視点が大切です。

体重管理

体重が増えると、膝にかかる負担も増えます。
無理な減量ではなく、食事や活動量を見直し、できる範囲で生活習慣を整えることが大切です。

正座や深いしゃがみ込みを避ける

正座や深くしゃがむ動作は、膝に大きな負担がかかることがあります。
痛みがある場合は、椅子を使う、洋式トイレを使う、床に座る時間を減らすなど、膝に負担の少ない生活環境を整えましょう。

階段では手すりを使う

階段、特に下り階段では膝に負担がかかりやすくなります。
痛みや不安がある場合は、手すりを使い、急がずゆっくり移動しましょう。

膝を温めすぎない

膝が熱を持っている、腫れている、急に痛みが強くなった場合は、温めることが適さない場合もあります。
そのような時は医療機関に相談しましょう。

無理のない範囲で身体を動かす

痛みがあるからといって動かさない状態が続くと、筋力や関節の動きが低下しやすくなります。
一方で、痛みを我慢して歩きすぎたり、無理な運動をしたりすると、膝に負担がかかることもあります。
痛みの程度に合わせて、無理のない範囲で身体を動かすことが大切です。

早めに相談した方がよい症状

次のような症状がある場合は、早めに専門機関へ相談しましょう。

  • 急に膝が強く痛み出した
  • 膝が大きく腫れている
  • 膝に熱感がある
  • 歩けないほど痛い
  • 膝に水がたまる状態を繰り返している
  • 膝が不安定で崩れそうになる
  • 痛みが長期間続いている
  • 夜間にも強い痛みがある
  • 発熱を伴う
  • ケガの後から痛みが続いている

変形性膝関節症と思っていても、別の疾患が隠れている場合があります。
特に急な腫れ、熱感、強い痛みがある場合は、自己判断せずに専門機関で確認することが大切です。

変形性膝関節症は早めに状態を確認することが大切です

変形性膝関節症は、年齢とともに起こりやすい膝の代表的なお悩みです。

初期では、立ち上がりや歩き始めの違和感だけで済むこともあります。
しかし、膝への負担が続くと、階段、正座、歩行など日常生活に支障が出ることがあります。

大切なのは、痛みを我慢し続けるのではなく、膝の状態を確認し、生活の中で負担を減らしていく視点を持つことです。

病院で変形性膝関節症と言われた方、膝の痛みやこわばりが続いている方は、まず現在の膝の状態を知ることから始めましょう。

変形性膝関節症は「膝だけ」を見ないことが大切です

変形性膝関節症と聞くと、どうしても軟骨や膝の変形に意識が向きやすくなります。
もちろん、軟骨の状態や画像所見は大切です。
しかし、日常生活での痛みには、歩き方・姿勢・股関節・足首・体重のかけ方なども深く関係します。

膝の痛みを繰り返している方、病院で変形性膝関節症と言われて不安な方、階段や歩き始めの痛みでお困りの方は、膝だけでなく身体全体の動きから見直してみることが大切です。

整体イバラキの森では、膝の状態だけでなく、歩行や日常動作まで確認し、膝に負担がかかりにくい身体づくりをサポートしています。

変形性膝関節症でお悩みの方へ

膝の痛みは、我慢しているうちに歩き方や姿勢まで変わってしまうことがあります。

「まだ歩けるから大丈夫」
「年齢のせいだから仕方ない」
「軟骨がすり減っているなら何をしても同じ」

そう思っている方も少なくありません。
しかし、膝の状態だけでなく、歩き方・立ち上がり方・股関節や足首の動きを見直すことで、膝への負担を減らせる可能性があります。

整体イバラキの森では、初回に膝の状態だけでなく、歩行や姿勢、日常動作まで確認し、今のお身体に必要なことをわかりやすくお伝えします。茨木市で膝の痛みや歩き始めのこわばりにお悩みの方は、膝痛ページもあわせてご覧ください。

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膝の状態やこれまでの経過を確認したうえで、現在のお身体に合った進め方をご提案いたします。

このような方はぜひご相談ください

  • 病院で変形性膝関節症と言われた
  • 階段の上り下りで膝が痛い
  • 歩き始めに膝がこわばる
  • 立ち上がる時に膝が痛い
  • 膝に水がたまりやすい
  • O脚が進んできた気がする
  • 膝の内側が痛い
  • 医療機関での説明を受けたうえで、日常生活での注意点も知りたい
  • できるだけ自分の足で歩き続けたい
  • 膝だけでなく歩き方から見直したい

膝の痛みで不安を感じている方は、まずはお気軽にご相談ください。
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※ 前提として

  • 本内容は、一般的に知られている整形外科的知見をもとにしています
  • 症状や進行度には個人差があります
  • 診断・治療は医療機関で行われます
  • 本ページは医療行為を目的としたものではありません

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